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女子デザイナーの歩き方 第91回
かく道具
moviti/片山 典子

[プロフィール]
1964年神戸生まれ。京都市立芸術大学卒業、東京でインハウスデザイナーとしてパーソナル機器のプロダクトデザインや先行開発に携わる。デザインの師匠である同業のオットと2人暮らし。2005年から“デザインって何だ!”と称してノンジャンルで自主活動展開中。最近はフリークライミングとバスケットボールの“大人部活”と旅行にはまっている。2010年から本格的ソロ活動(離婚じゃなくて独立)開始。
http://moviti.com


このコラムでは、デザインのジャンルの枠を超えた活躍をされているmovitiさんに、さまざまな観点から女子デザイナーの歩き方を語っていただきます。


今年もよろしくお願いいたします。年明け早々オリンピックロゴのデザイン決定気になりますねえ。

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年賀状を書こうと愛用のペンを買いにいったら一部の色が販売終了になるそうで、アクアブルーとうすずみがなくなってしまうのか、地味にショック。
http://www.g-mark.org/award/describe/38644
http://www.pilot.co.jp/products/pen/ballpen/gel_ink/hitecc/

最新の文房具の工夫やイノベーションの動向にはついていけてないのですが、わずかなこだわりとして筆記具はHi-Tec-Cの0.4ミリのブルーかグレーと決めている。0.3では先がすぐ潰れるし、0.5では太すぎて集中できない。黒は目に強くてグレーは見えにくい、ブルーがちょっと万年筆のようなカリッとした線が字でも絵でも指の動きに付いてくる感じが良い。

流行のフリクションも何回か買ったのだが、ペン先がひっかかる感じと「消すシーンが思いつかない」ので身に付かない。ツイッター友達には使ってるペンはすべてフリクション、とか色分けでボールペンとフリクションを使い分けてる、という人もいて(スケジュール表が書きなおせて綺麗に使えるとか)、使い勝手って人によって違うもんだなあ、と思う。

最近ブルーだけの水彩と面相筆、竹ペンかゲルインクペンで絵を描いているのだが、水彩画の絵の具とペンはなじみも良く、水で溶けない。

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年末pdweb忘年会と称して大谷さん納富さんとご飯に誘っていただいた。お二人ともコンピュータやデジタルガジェットのライター。知識と体験、深読みが流暢な論旨と実物デモで出てくる出てくる、全員体調配慮でウーロン茶だったんですけど大変楽しくすごしました、ありがたや。

話題の皮切りはiPad ProとWindows surface Proは"キーボードが外せるラップトップ"か"キーボードがつけられるタブレット"か。大画面はなるほどビジネス用途を視野に入れているのねえ。
http://www.apple.com/jp/ipad-pro/
https://www.microsoft.com/surface/ja-jp

やがてペンの形状に話はおよぶ。納富さんが「なんでiPad Proの"ペンシル"(ペンではない)は細く、転がる円筒なのか」「鉛筆は16世紀に原型が完成、結局100年前のファーバーカステル9000番で完成されてる」「日本で太い軸の筆記具はヒットした前例がほとんどない」。

欧米では鉛筆は"大きく腕を振って寝かせて描く道具"と位置づけられているのに対し、日本では"文字を書くのと同様の細く立てて持つ描く道具"と捉えられているようだ。つまり「iPadProの"ペンシル"はなんだか日本的ではないか」という展開。

まあシンプルに薄型スマートなタブレットに似合うのは太かったり平たいよりもしゅっとしてるほうが使いやすい、なんだけど、こういう視点で考えるのも面白いですね。タブレットで描く絵のスケール感やフリーハンドさがペンシルという品名に込められているのか。
http://jwima.org/pencil/02rekishi/02rekishi.html
http://faber-castell.jp/26566//default.aspx

刷毛、芯ホルダーと面相筆、極細ペン。ピカソも井上雅彦も楽しそうだ。線が思い通り、思った以上に描けたときの高揚感。
https://www.youtube.com/watch?v=X59U4mUqWtw
https://www.youtube.com/watch?v=XwzFCFrC80I
https://www.youtube.com/watch?v=mElR5BDpog4
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うちのiMacがいい加減古くて壊れる前に買い替えるのが賢いかしら、とタブレットディスプレイを見に行く。操作勝手がまた違うわね、抱え込んで斜め見下ろしになって首が楽かしら、ペン操作でネットを見るってどうなのよ。キーボードは画面上のを使うのかしら、ショートカットが使えないのはストレスになるかしら。

店頭のデモ機にインストールされたclip studioを偶然初めて触る。ええーなんじゃこりゃ。
描線をリファイン、塗り分けが楽、印刷にも電子媒体にも対応。もはやペンタブで描いてない、ぽいぽいメニューからドロップして向きを決める。

3Dの教室やら若者男女まで自由にポーズがつけられて、背景やらフキだしやらつけられるのか!
http://www.clip-studio.com/clip_site/trial/trial_top
https://www.clip-studio.com/clip_site/download/clipstudiocoordinate/clipstudiocoordinate_top

チュートリアルの3Dパース描画の動画とかすごい効率良い!

まあ基本なしでいきなり使いこなすのは大変かもしれないし、習得しなくてはならない項目がすごく多いが、絵を描かなくてもマンガが描ける環境ができてるんですねえ、今時。

ちょっと同じ仕上がりに見えそうな、合理的で綺麗なんだけど。マンガにおいてはノイズ成分のある手描きの線が見応えある。私の同期は「子供のときはマジンガーZやキカイダーの断面図を好んで描いていた」人が多かったけど、あらひょっとして絵を描かないデザイナーも実は結構いるのかしら。

私もあんまり手描き味が出過ぎないようにパソコン上で三面図と3D CADでデザイン完了してますね、でもやっぱり手始めは小さくメモの隅にペンでこりこり描いて考えてるねえ。
 


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