┏…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┓ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥       pdwebメールマガジン第86号・・・2017/5/26       編集制作:pdweb.jp編集部 http://pdweb.jp ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ┗…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┛ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ● pdwebメールマガジン第86号 目次 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ●リレーコラム:若手デザイナーの眼差し 第62回:池内ノア/mist-o ●編集長のミニコラム 「コンペ始めました」 ●編集後記 ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●リレーコラム:若手デザイナーの眼差し 第62回:池内ノア/mist-o 2つの「距離」 mist-oの池内と申します。現在イタリア人デザイナーのトンマーゾ・ナニと共に家具、プロダクト、インテリアデザインの活動をしております。基本的には私が日本を、トンマーゾがイタリアを拠点としています。 私達の活動について話をする際に必ずと言って聞かれる質問に「距離」があります。確かに、この様な小規模なデザインオフィスが離れて活動しているのはレアなケースだと自覚しています。私達が質問「距離」を考える際に、その中には2つの意味があるのではないかと考えています。1つは離れて活動していることでの実質的な「距離」、もう1つは異なる国で生まれ育った文化や考え方としての感覚的な「距離」です。この2つの距離は私達の仕事に良くも悪くも非常に大きく関わってくることと、デザインユニットとしては特殊なケースであると思うので、今回はこのことについて少しお話させていただければと思います。 先ずは活動している場所の距離について。現在私達は日本とイタリアを活動の拠点としながら仕事をしておりますが、1年のうちの3,4割程をどちらかのベースに短期滞在をしながらの仕事ととし、その他は遠距離での仕事となります。 離れて仕事をしている場合は、平日5日間は毎日Skype,Lineでの報告があり、時差も手伝ってか、ほぼ24時間どちらかが仕事をしている状態となっています。プロジェクトで使うファイルは全てネット上で共有され、スタッフも含め、全てのファイルをそこでチェックできるようになっています。プロジェクトだけでなく、普段の生活の中で見つけたアイディアやイメージも貴重な資料として共有出来るようになっており、様々な視点、やインスピレーションを交換出来る場となっています。会話でのコミュニケーションが少ないことを補うために、様々な方法でアイディアの交換が出来ないか日々試行錯誤しています。 ネットを使いながら距離を苦としない働き方が少しづつ可能となった感覚はありますが、どうしても補いきれないのがスケッチをしながらのコミュニケーションです。今のようなスタイルの働き方になって改めてその重要さに気づかされましたが、3Dやレンダリングイメージが発達した現代においても、スケッチには大きな役割があり、特にコミュニケーションツールとしては変えのきかないものであると感じています。もちろんスケッチを写真に取り、共有することは出来るのですが、どの様にスケッチを描いているのか、そのプロセスによって言葉で表現される前の微妙な言語を読み取るような繊細なコミュニケーションをすることは難しく感じられます。この様な理由もあって、多くのプロジェクトのコアな部分を進める際は、実際に同じデスクの上で行うことが多くなっています。 二つ目の感覚的な「距離」について。一般的には文化の差と言うのかもしれませんが、差というと個々の事柄を比べてしまうような感覚があり、どうしても日本の文化とイタリアの文化の違いを指してしまうことが多い。私達のつくるものはシンプルな作品が多いため、「お互い日本の文化を強く感じているのか?」、また私自身が10年以上イタリアに住んでいたために、「イタリアのモノづくりに日本のテイストを加えているのか?」というような質問は多いように思います。プライベートな会話でお互いの文化に関しての話をすることはありますが、私達としてはお互いの国の文化交流をベースとして作品を作ろうという意思は余りなく、そもそも作品にその様な命題を背負わせることは重荷になるケースが多いと考えています。 私達の目指すところは、個人の心理の深い部分から生まれてくる創造がお互いの国の距離を超えて、包括していく状態で、その時文化を超えて様々な人が良いものと認識してくれるのではないかと考えています。深層心理学の研究の中で、異なる国のある一種の精神病の患者が治療の一環として絵を描いていくと、治癒のある一定の点に達すると大きな○を描くようになるとのことです。○とは安定の象徴でその言語は国を超えて共通するのだと考えます。私達の仕事の一つはこの様な人間の内側に潜んでいる、異なる人種にも共通する言語を探し、作品の要素として捉えていくことだと考えています。そのプロセスの中で1つ1つの事象を捉えるよりも、ミクロ、マクロの広がりを感じる「距離」の方が考え方として共通点を捉えやすいのではないかと感じています。 現在mist-oでは日本、イタリアに関わらず様々な国でのプロジェクトが始まってきています。意識の距離はより近くなり、仕事場の距離は広くなる。デザインの旅としては魅力的な環境になってきたのではないかと感じています。 池内ノア mist-o http://www.mist-o.com/ ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●編集長のミニコラム 「コンペ始めました」 森屋義男/pdweb.jp編集長 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■○■pdwebメールマガジンでは広告のご利用をお待ちしています。■○■ イベント/セミナーの告知や集客、新製品のご案内に。臨時増刊もあります。 ■○■お問い合わせはinfo@pdweb.jpまで。料金:1行6,000円〜。 ■○■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●編集後記 ○それと引き続き、pdwebではバナー広告などを掲載していただける企業を求 めています。プロデザイナーおよびプロ予備軍などデザインの世界に特化した 媒体ですので、専門的な製品なども承ります。ご興味のある方はお気軽にメー ルをお願いいたします。最新のメディアデータを送付して返信させていただき ます。ご連絡をお待ちしています。(M) 送り先メールアドレス→ info@pdweb.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■取材・執筆・DTPデザイン・印刷物納品を行います! カラーズ(有) ■企業のユーザー事例、パンフレット、Webコンテンツなどの制作を行います。 ■お問い合わせはinfo@pdweb.jpまで。お待ちしています。■■■■■■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ pdwebメールマガジンNo.86 2017年5月26日発行 3,000部配信 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓   pdwebメールマガジン登録変更および解除のご案内 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ※このメールに返信はできません。配信アドレスの変更や停止を希望される 方は、pdweb.jpのトップページ右側の登録フォームにて操作をお願いいたし ます。 http://pdweb.jp ┏…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┓ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥   編集・制作:pdweb.jp編集部   〒151-0071 東京都渋谷区本町1-20-2-909 カラーズ有限会社   お問合せ先 info@pdweb.jp   Copyright(C) Colors.,LTD. All Rights Reserved ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ┗…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┛