┏…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┓ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥       pdwebメールマガジン第77号・・・2016/8/26       編集制作:pdweb.jp編集部 http://pdweb.jp ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ┗…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┛ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ● pdwebメールマガジン第77号 目次 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ●リレーコラム:若手デザイナーの眼差し 第53回:秋山かおり/STUDIO BYCOLOR ●編集長のミニコラム 「破壊という希望」 ●編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ テクノロジーをデザインに活かす 設計エンジニア / デザイナーのための祭典 【solidThinking Converge】10月14日(金)日本科学未来館 http://event.converge2016.com/japan (参加無料・事前登録制) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●リレーコラム:若手デザイナーの眼差し 第53回:秋山かおり/STUDIO BYCOLOR STUDIO BYCOLORを主宰する秋山かおりです。2013年に色と素材の持つ力を効果 的に活用したクリエイションを生み出すデザイン事務所を立ち上げました。 ○デザインする上で心がけていること 新商品を開発する際に早い段階から色と素材に関するご提案をさせていただく ことです。色と素材の持つ力を使うことで、より一層魅力を感じられる提案を していきたいという思いがまず前提にありますが、開発プロセスの中での後戻 りを防ぐこと、何より関係者同士でイメージを共有することができるのもメリ ットです。 ○生活する上で心がけていること きちんとした生活をすること。会話を大事にすること。感謝の気持ちを表現す ることです。 私ごとですが、昨年出産したことで友人たちからも聞いていたとおり、生活が 一変しました。子育ては大変なことも多いですが、デザインの仕事をする上で 必要な視野が確実に広がっているのを実感しています。打ち合わせや作業の時 間は以前に比べると限られてしまいますが、デザインという仕事をしていて良 かったと思う点は、デザインワーク内の思考を巡らせるタームにおいては生活 をしながらパラレルで行えることです。また会話を大事にすることで生活がス ムーズになります。これらは仕事にも共通することと思います。仕事上では現 場でお世話になっている方々、生活の上では夫や母、家族による協力に対し、 出来る限り言葉で感謝を伝えるようにしています。 ○オランダで経験したこと 事務所を立ち上げたばかりの頃、初めてお声掛けいただいた展示会が ‘Experimental Creations’でした。この展示会はマテリアル実験やクリエイ ションのプロセスにフォーカスしたプロジェクトで、素材自体をクリエイティ ブな発想で「実験」してクリエイションすることでデザインの可能性を広げて いくという、当時日本ではあまり見られない切り口での展示会でした。メーカ ーで勤務していた頃は品質や安定性が担保されている素材を使用することが前 提でモノ作りをしていたので、正直どう向き合えば良いのか戸惑いました。 そんな時に役立ったのが、オランダでの経験でした。Droogなどのアプローチ にも見られるように、欧州のデザイナーとりわけオランダ人は臆することなく リサーチを重ね、コンテクストを探り、さまざまな素材と向き合い、そして最 終形態へ昇華させます。私がお世話になった友人のサミラ・ブーンも同様で、 彼女の代表作の「フロシキシキ」という塩ビ素材が持つ粘性を活かしたバッグ /カードケースは、素材を置き換えることでジッパーやボタンなどを使わずに その機能を導き出すことができた素晴らしい商品です。 私が滞在していた時に関わったプロジェクトの1つに「Changing Identity」と いう温感繊維を用いたスカーフの製作があります。スカーフという一般的なプ ロダクトにインタラクティブな機能を持たせることで、人が触れた形跡を残す 情緒的なものへと姿を変えるという興味深い試みに挑戦していました。話は戻 りますが、これらの経験を通し「素材のレベルから思考を巡らすことで、最終 形態のバリエーションに幅が広がる」ことを実体験として学んだことで、 Experimental Creationsの第一回目の展示の出展に向けて動き出すことができ ました。 ○素材のデザインが導く可能性 前項でお話したExperimental Creationsの展示会は、過去東京・ミラノと開催 され、参加させていただいていますが、今年2016年の秋の展示にも参加予定で す。普段クライアントワークを行う中で発想が及びにくい部分にも、この展示 会に参加していることで分かりやすく表現すると「頭の体操」になっていると 実感しています。2016年から始まったLEXUS NEW TAKUMI PROJECTに匠として参 加させていただくことになったのですが、そちらでは、Experimental Creationsの第一回目で発表した「木材の道管を開かせることで呼吸している かのように見えるテクスチャ」を用いた新プロダクトの開発が進んでいます。 現在、東京・練馬を拠点とするかなぐや太田さんと共に建築金物“FK:WW”を、 またコンテンポラリージュエリー“DD:WW”として美術館やインテリアショッ プで販売いただいているのですが、デザインした素材がさまざまなプロダクト に展開されていく様子に自分自身が一番驚き、またこれからの可能性も強く感 じています。 ○国内外のメーカーとの新商品開発・展示会 今年で丸3年を迎えますが、ありがたいことにSTUDIO BYCOLORとしてのデザイ ンの切り口に興味を持っていただき、家具や日用品、キッチンツールやバスル ーム用品、ヨガマットやジュエリーに至るまで、さまざまなデザインワークに 携わらせていただいております。老舗の企業や職人の方々とのモノ作りも多く、 お互い尊重しあいながら進めるプロジェクトはどちらも心地よい緊張感があり ます。来年ドイツで行われるアンビエンテにご招待いただいているのですが、 デザインワークを通して自身の思想だけでなく日本のものづくりの信念が少し でも伝わればと思っています。 最後に、このような形で日頃のデザインワークについてご紹介させていただく 機会をいただいたことに感謝いたします。読んでくださった方々に、少しでも お役に立てれば幸いです。 秋山かおり/STUDIO BYCOLOR http://www.studiobycolor.com/ ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●編集長のミニコラム 「破壊という希望」 映画「シン・ゴジラ」を観た。内容についてはここでは触れないが、印象的だ ったのが、やはり破壊シーン。ゴジラは東京の街を破壊しながら進む。ゴジラ 自体はCGをモーションキャプチャで動かしているようだが、映像全体を見ても、 どこまでがCGかミニチュアか実写なのか、素人目にはぜんぜん分からない。 まぁともかくゴジラは東京を破壊する。破壊しまくる。ゴジラは地震などの災 害や戦争のメタファーなのだろう。そして不思議と破壊のあとに来る感情は絶 望ではなく再生への希望だったりする。もちろんこれは映画なのでそのように 誘導されているのだろうが、人はどこかスクラップ・アンド・ビルド、リセッ トを期待する感情を秘めているのかもしれない。あ、断捨離やミニマムライフ などもそういう流れなのでしょうか? 森屋義男/pdweb.jp編集長 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■○■pdwebメールマガジンでは広告のご利用をお待ちしています。■○■ イベント/セミナーの告知や集客、新製品のご案内に。臨時増刊もあります。 ■○■お問い合わせはinfo@pdweb.jpまで。料金:1行6,000円〜。 ■○■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●編集後記 もうすぐ9月。残暑はまだまだ続きますが、秋の気配を感じ始める季節です。 さて、pdwebおよびこのpdwebメールマガジンでは、バナー広告、ユーザー事例 などの記事広告のご利用をお待ちしています。また、リーフレット、パンフレ ット、小冊子など、各企業様のご要望に合わせた制作物の納品も可能です。コ ンテンツ制作は、デザイン系専門メディアとして培ってきたノウハウが生かせ る弊社にお任せください。(M) ご質問・ご依頼などは、以下までお気軽にご連絡ください。 メール info@pdweb.jp 担当:森屋 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■取材・執筆・DTPデザイン・印刷物納品を行います! カラーズ(有) ■企業のユーザー事例、パンフレット、Webコンテンツなどの制作を行います。 ■お問い合わせはinfo@pdweb.jpまで。お待ちしています。■■■■■■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ pdwebメールマガジンNo.77 2016年8月26日発行 3,000部配信 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓   pdwebメールマガジン登録変更および解除のご案内 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ※このメールに返信はできません。配信アドレスの変更や停止を希望される 方は、pdweb.jpのトップページ右側の登録フォームにて操作をお願いいたし ます。 http://pdweb.jp ┏…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┓ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥   編集・制作:pdweb.jp編集部   〒151-0071 東京都渋谷区本町1-20-2-909 カラーズ有限会社   お問合せ先 info@pdweb.jp   Copyright(C) Colors.,LTD. All Rights Reserved ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ┗…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┛