┏…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┓ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥       pdwebメールマガジン第66号・・・2015/9/25       編集制作:pdweb.jp編集部 http://pdweb.jp ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ┗…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┛ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ● pdwebメールマガジン第66号 目次 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ●リレーコラム:若手デザイナーの眼差し 第42回:福定良佑/FUKUSADA DESIGN ●編集長のミニコラム 「デザイナーズFILE 2016のご案内」 ●編集後記 ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●リレーコラム:若手デザイナーの眼差し 第42回:福定良佑/FUKUSADA DESIGN ○3つの主なデザイン 京都で活動しているプロダクトデザイナーの福定と申します。貴重なコラム執 筆の機会をいただきましたので、私の現在進行しているいくつかの仕事や、そ れについて考えていることをご紹介させていただきます。 1つ目の仕事は、イタリアのボナルドという家具メーカーから依頼を受けてい るデザイン業務です。ボナルドは他の家具メーカーと同様毎年4月のミラノ国 際家具見本市で新しいデザインを発表するため、それに向けたデザイン案を7〜 8ヶ月ほど前に提出します。デザインの決定はアートディレクターと社長の2人 で行うためスピード感があり、方向性も常に一貫しています。彼らはイタリア を主とする多数のデザイナーを使いながら、自分たちの世界観を保てるか、価 格面で成功できるか、デザインを厳しく精査しています。また、今まで築き上 げてきた流通経路を駆使してそのブランドを継続しています。 ボナルドの1936年からの歴史の中で、私が関わっているのはまだ3年程度です が、多くの家具メーカーの中での立ち位置や、いろいろなデザイナーとのプロ ジェクトの中で自分にどのようなデザインが求められているのかなど、さまざ まな要素を深く理解することがボナルドの商品をデザインする上で大切だと考 えています。 http://www.bonaldo.it 2つ目の仕事は、京都の窯元に向けた陶器のデザイン業務です。秀峰窯という 京都の日吉地区で三代に渡って続いている窯元で、普段はイッチンという技法 でカラフルな絵付けを行った磁器を製造しており、料亭などで多く使用されて います。京都で他の仕事を通じて知り合った折、地区の仕事は減少傾向にある と伺い、何か力になれないかと模索していました。 そこで東京でExperimental Creationsというプロジェクトに参加した際のアイ デアを基に、私のデザインした陶器を試作し、現在は商品として製造、販売す るまでに至っています。ただ、このプロジェクトは料亭に卸している磁器とは 違い、いわゆるモダンデザインの陶器をそのターゲットに受け入れられる価格 帯で販売しているため、今後も一定の数量を定期的に販売していかないと成功 とは言えません。 この陶器のデザインは手工業による技を生かしたもので、ある程度の数が簡単 に作れるように土の種類からその手法まで考慮していますが、どうしても価格 の面では機械生産のものに比べてハンデがあります。また、デザイナーが関わ っているということでデザイン料も上乗せする必要があるため、価格面ではそ れが不利になってしまいます。もちろん手工業の暖かみや価値を理解して購入 いただければ良いのですが、実際の市場はそう簡単ではないということ、作家 を主とする窯元にデザイナーがデザインを提供して物を作り、販売するという ことの難しさを身を持って感じています。 しかしそれでも、手工業の伝統を受け継ぐ窯元、そして陶磁器産業界の力にな れるよう、できることを継続していきたいと考えています。 http://www.utsusiwa.jp/ 3つ目の仕事は、福井県鯖江市のメーカーから依頼を受けているサングラスの デザイン業務です。こちらの仕事は新しいオリジナルブランドの1からの立ち 上げで、サングラスそのもののデザインはもちろん、ブランドのグラフィック デザインからアートディレクションまで行っています。OEM業を主体としてき たメーカーさんにとっては初めての試みで、試行錯誤しながら年内の立ち上げ を目指しています。プロダクト単体だけでなく、ブランド全体の世界観を作り 上げていくという作業はボリュームが大きく大変な作業ですが、少人数でブラ ンドの方向性を定めて作り上げていくことが大切だと考えています。 http://shuyu-g.co.jp/ ○ディテールへのこだわりと大胆さと その他、国内外のメーカーといくつかのプロジェクトを進めています。インハ ウスデザイナー時代に培ったディテールへのこだわりを大切にし、また、イタ リアの事務所勤務時代によく言われたデザインがTimid(臆病)すぎるという 言葉を意識しながら、プロポーションや外形を大胆にデザインすることも心掛 けています。 それらは正反対のことかもしれませんが、うまくそれらが両立するようにメー トル、センチ、ミリのスケールを行き来しながらできるデザインや、西洋と東 洋の良さを掛け合わせてできるデザインが自分の経験から得られたものだと考 えています。 改めましてこのように普段考えていることを寄稿する機会をいただいたことに 感謝申し上げます。この文章がお読みいただいた方に少しでも役立つものであ れば幸いです。 福定良佑/FUKUSADA DESIGN http://ryosukefukusada.com/ ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●編集長のミニコラム 「デザイナーズFILE 2016のご案内」 今年も2016年3月の刊行に向けて、そろそろ「デザイナーズFILE 2016」の制作 準備に入ります。過去の掲載者の皆様などにはすでにDMでご案内差し上げてお りますが、本メールマガジンでも改めてご案内させていただきます。 本書は今回で6年目となります。プロダクトデザインからインテリア、建築ま で、「立体デザイン」を行うデザイナーの皆様にとっては、唯一の総合年鑑と してご利用いただいており、掲載者の皆様も年々増加しています。 また今年から20代、プロ経験3年未満のデザイナーの皆様を対象に、 「New Comer」ページを新設しました。ぜひ若い世代のデザインをアピールし ていただければと思います。 本書はベテランから若手の皆様まで、メジャーもニッチもフラットに掲載して いきたいと考えています。それが日本デザインの今だからです。 詳細、お申し込みは以下をアクセス願います。 http://pdweb.jp/editorsnote/index.shtml#df2016 皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。 ・お申込み締切日;10月9日(金) ・お申し込みメールアドレス;df2016@pdweb.jp 森屋義男/pdweb.jp編集長 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■○■pdwebメールマガジンでは広告のご利用をお待ちしています。■○■ イベント/セミナーの告知や集客、新製品のご案内に。臨時増刊もあります。 ■○■お問い合わせはinfo@pdweb.jpまで。料金:1行6,000円〜。 ■○■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●編集後記 スマートフォンのバッテリー寿命は1〜2日。もし被災して、頼みの綱のコミュ ニケーションツールのバッテリー寿命が尽きたとき、人々は絶望的な状況に置 かれるのではないだろうか。ガラケーのバッテリー寿命は1週間程度持つが、 相手がスマートフォンだと同じことだ。防災グッズなど災害に備えることは重 要だが、その中に数十回充電可能なUSB充電器も含めたほうがよいかもしれな い。またモバイルバッテリーも10回以上の充電容量がほしい。なによりスマー トフォン自体のバッテリー寿命を1週間程度まで伸ばすなど、コミュニケーシ ョンツールとしての正当な進化を目指してほしいと思う。(M) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■取材・執筆・DTPデザイン・印刷物納品を行います! カラーズ(有) ■企業のユーザー事例、パンフレット、Webコンテンツなどの制作を行います。 ■お問い合わせはinfo@pdweb.jpまで。お待ちしています。■■■■■■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ pdwebメールマガジンNo.66 2015年9月25日発行 3,000部配信 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓   pdwebメールマガジン登録変更および解除のご案内 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ※このメールに返信はできません。配信アドレスの変更や停止を希望される 方は、pdweb.jpのトップページ右側の登録フォームにて操作をお願いいたし ます。 http://pdweb.jp ┏…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┓ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥   編集・制作:pdweb.jp編集部   〒151-0071 東京都渋谷区本町1-20-2-909 カラーズ有限会社   お問合せ先 info@pdweb.jp   Copyright(C) Colors.,LTD. All Rights Reserved ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ┗…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┛